残念ながらやや古い辞書が多い:紙の辞書の最大の強みは視認性。コラムや写真が充実した辞書がベスト。実際に同じ単語を何度か引いて中身を確認してみた。勿論口コミと評判も確認済。
本ブログでは、中国語教材の他に、学習効果が高い中国語辞書アプリおすすめランキング:中国語学習で迷ったらこれを買おう!本気で学ぶ人のための有料辞書アプリ篇。繁体字も英語も同時に勉強しよう!にて、中国語辞書アプリを紹介してきました。混雑した電車の中でも迅速に語彙や発音を確認して勉強出来る辞書アプリは、忙しいビジネスマンや学生にとっても重宝出来るものではありますが、狭いスマホの画面で見る以上、視認性の面では紙の辞書に劣る面があります。忙しいビジネスマンを主な対象とする本ブログが推奨する使い分け方法としては、普段は辞書アプリを利用し、夜寝る前や自宅で時間が出来た時にパッと広げて例文を読んだり、辞書にあるコラムを読んでみる学習法です。今回は、視認性を軸に、コラムが充実して見易い辞書であることを基準にピックアップをしてみました。(口コミや評判だけでなく、実際に購入して確認をしておりますが、中国語の語学教材という性質上、ランキングは必ずしもその通りの順位になる訳ではなく、人によりある程度の好みの差は出るということはご了承下さい。)
※尚、紙の辞書の中でコンパクトタイプの辞書(例:デイリーコンサイス中日・日中辞典等)については、収録語数があまりにも少なく、スマホで代替可能ということで、ランキングからは除外しております。電子辞書もスマホも無かった時代において、鞄の中にミニサイズ、コンパクトサイズの辞書を入れておくことに一定の意義があったと考えられますが、携帯が主たる目的なのであれば、それこそ携帯電話、スマホで十分です。何故なら、スマホより嵩張る上に、収録語数も少なく文例も説明も殆ど載っていない辞書があってもあまり意味はないと思われるからです。(但し、やや値段の高い単語集として使用するのであれば、それはそれで使用価値が出てくるのではないかと、個人的には考えております。特に中国語学習においては、普段から多くの単語とピンインに触れることで、可能な限り記憶に留めるよう努めておくことが重要だからです。)
1位:講談社中日辞典 第三版 単行本 – 2010/4/9 講談社日中辞典 単行本 – 2006/3/24
全般的お奨め度★★★★★
詳しい情報を知りたい人向けか?★★★★★
実践度★★★★★
作者信頼度★★★★★
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「講談社中日辞典 第三版」「講談社日中辞典」は、CDが付属(PCにインストールすることが可能)していることと、何よりも中国語業界では有名な相原氏が編纂しているだけあって、コラム、類義語の解説が大変充実しています。また、例文にはほぼピンインが振られているため、初級者から使うことが可能です。視覚的にももっとも見易い辞書の一つです。親字1万1千字、語数10万超(中日辞典)で収録語数は十分な上、中国語に触れたばかりの初中級者でも学習可能で、コラムの充実度と視認性もピカイチであることから、全般的お奨め度を5とさせて頂きました。また、著者は有名な相原茂氏でもある為、作者信頼度を同様に5とさせて頂いております。尚、相原氏は類義語の収集には力をいれておりますので、学習効果が高い中国語教材おすすめランキング:類義語 シソーラス 似た単語の使い分け篇:いくら揃えても物足りない!もご関心ある方は一度ご確認頂ければ幸いです。
講談社中日辞典 第三版 講談社日中辞典を買うことにより想定される効果
・コラムをよむことによる豆知識や発音、基礎的な文法知識の習得
・豊富な例文を通じて中国語に慣れ親しむことが出来る
・パソコンに辞書をインストールし、迅速な検索と例文音声による発音の習得が可能
当該辞書について留意すべき点
・内容が古いとまでは言わないが出版年が2010年であり、日中辞典の方が暫く内容が更新されていない。
・スマホアプリは出ていないので、パソコンでしか勉強出来ない
著者紹介
相原 茂(あいはら しげる )中国語コミュニケーション協会代表。福島県立会津高等学校卒業、東京教育大学修士課程修了。中国語学専攻。明治大学助教授、お茶の水女子大学教授を経て、現在は、中国語コミュニケーション能力判定テスト(TECC)の主催団体である中国語コミュニケーション協会代表。日本における中国語教育の分野で精力的に活動し、Why?にこたえるはじめての中国語の文法書等、ベストセラー多数。その他中国語に関するエッセー等を多数執筆。
2位:中日辞典 第3版 単行本 – 2016/11/15 日中辞典〔第3版〕 単行本 – 2015/11/5
全般的お奨め度★★★★
詳しい情報を知りたい人向けか?★★★★★
実践度★★★★
作者信頼度★★★★★
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「中日辞典 第3版」「日中辞典〔第3版〕 」は、メジャーな辞書の中で最も新しい版(2016年、2015年出版)が出ていることと、前喝の辞書に負けず劣らず例文が豊富で、類義語の説明もイラストを用いて比較的分かり易く解説されています。惜しむらくは、ピンインは例文の全てに振っている訳ではない(見出しは勿論ピンイン付与されています。例文については編集者が難しい?と勝手に判断した単語にのみピンインが付与され、逆に付与しなくても大丈夫そうな単語に付与されていたり、中途半端。文全体に振るのか、振らないのかハッキリして欲しいところ。。。)ので、初学者は少し戸惑う所があるかもしれません。読み方が分からない単語は、本ブログで紹介したスマホアプリも併用しつつ、当該辞書を活用することをお奨めします。当該辞書にCDはありませんが、辞書アプリが出ているのと、視認性も十分です。また、親字1万4千字、語数10万語、用例9万例(中日辞典)と、語彙数も十分です。こうした要素を加味し、また効率よく単語の発音を覚えるためにも、例文に対するピンイン付与音声は必須と思われますので、全般的お奨め度を4、その他を1ランク下げて4とさせて頂きました。(小学館なので作者信頼度は5)
中日辞典 第3版 日中辞典〔第3版〕 を買うことにより想定される効果
・コラムをよむことによる豆知識や発音、基礎的な文法知識の習得
・豊富な例文を通じて中国語に慣れ親しむことが出来る
当該辞書について留意すべき点
・ピンインが例文全て付与されていない。
・前喝の辞書とは逆にスマホアプリは出ているが、パソコンでは勉強出来ない
作者紹介(小学館と北京商務印刷館共同編集となっており、特に作者の個性を打ち出していないため、省略)
3位:超級クラウン中日辞典 単行本 – 2008/2/1 クラウン日中辞典 単行本 – 2010/5/14
全般的お奨め度★★★
詳しい情報を知りたい人向けか?★★★
実践度★★★
作者信頼度★★★★★
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超級クラウン中日辞典 クラウン日中辞典 は、何と言っても視認性の良さが特徴です。また、使われている例文が現代的で親しみ易さを感じられる辞書です。(前掲の小学館の方は現代の、ITやスマホを使いこなす世代の、会話や口語の上達を目指す学習者を想定した時)やや堅くて、ネイティブに見せると??と言われることも経験しています)ピンインについては、見出しを除いて例文には殆ど付与されておりません。コラムや類義語の解説については、前喝2辞書のように詳しく解説したものはありません。(解説がない代わりに、単語毎に(同)(反)という記号で同義語と反義語(例:美丽の見出しで同義語:漂亮,反義語:丑陋)を同時に掲載)つまり、良くも悪くも、特徴があるとも言えるし、無いとも言える辞書です。(一応、国際音声記号、台湾でも使用される注音記号、繁体字が載っていますので、台湾や香港等の繁体字を使う場所に行かれる方には便利かもしれませんが、同じ中国語辞書としての中身、という点ではあまり際だった特徴がありません)それでも当該辞書の視認性は悪くなく、また、親字1万1千500字、語数8万語(見出し語、関連語併せて)と語彙数も十分です。以上、全般的お奨め度を3、その他を1ランク下げて3とさせて頂きました。(三省堂なので作者信頼度は5)
超級クラウン中日辞典を買うことにより想定される効果
・各単語や表現に関する必要最低限のポイントを押えた意味や定義の習得
・例文を通じて中国語に慣れ親しむことが出来る
当該辞書について留意すべき点
・ピンインが例文全て付与されていない。
・スマホアプリは出ているが、パソコンでは勉強出来ない
作者紹介(共同編集となっているため、省略)
4位:中日大辭典 第3版 単行本 – 2010/3/1
全般的お奨め度★
詳しい情報を知りたい人向けか?★★★★★+
実践度★★
作者信頼度★★★★★
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中日大辭典 は、高い確率で本棚の飾りです。(笑)こちらは、古い時代の先生が担当であるとか、一流どころの中国語専門のコースに在籍している学生さんは、これを勧められた経験があるのではないでしょうか?とてもではないですが、中国語学習初心者にお奨め出来るような代物ではありません。(けど、勧められる人は多いみたいです)しかしながら、わざわざ解説するまでもなく、当該辞書は、専門家が太鼓判を押す程ですから、内容としては優れているのでしょう。前喝の辞書と違って、視認性はよくありません。というか、全く考慮されておりません。イマドキ、二色刷でない辞書を見つけるのが難しいぐらいですが、頑固一徹、モノクロ一筋、硬派な辞書です。(硬派な感じを出したいのは分かるのですが、そもそも大陸で使われる中国語:簡略字を主たる前提として作っている辞書なのに「辭典」と、何故か旧字体である所も突っ込みを入れたい所です。。。 )そして、持った感じも重たいです。果たしてこれで、飽きの来ない初心者もいるのでしょうか?しかしながら、一流の文学全集や絵と全く同じで、このような知識の詰まった辞書を本棚の飾りとしておくことで、自分の将来(プロになった姿)と重ね合わせてモチベーションが湧いてくる、という人もいるかもしれません。人生色々、辞書の使い方も色々です。夜寝る前に、少しだけ読んでみるとか、人それぞれの辞書の使い方が考えらるのではないでしょうか?尚、親字1万4千で類似の辞書では最大です。以上、全般的お奨め度を1、詳しい情報を知りたい人向けかを5+, 実践度を2, (中国書籍で定評がある大修館書店なのと、評判を考慮して作者信頼度を5とさせて頂きました。
中日大辭典 を買うことにより想定される効果
・豊富なコラムや解説を通じて中国に関する知識を増やすこととが出来る
・圧倒的分量の見出し語と例文を通じて中国語に慣れ親しむことが出来る
・本棚の十分な装飾効果と、当該辞書を使用する自分に対する自信と自負が持てる
当該辞書について留意すべき点
・ピンインが例文全て付与されていない。
・重く、視認性は悪い
・電子化には当然対応していない。
作者紹介(共同編集となっているため、省略)
以上
【備考】
現代の中国の社会の進展が極めて早いため、ほぼ全ての辞書において、最先端の単語の収録が追い付いておりません。特に、IT、スマホ、電子決済、金融関係等、普段オフィスで使う会話一つとっても、以下で紹介する辞書では全く足りないと感じることが多いと思われます。(中国では乞食までQRコードを差し出して来た、という話は今では人口に膾炙するようになりましたが、どの辞書も「QRコード: 二维码」という単語さえ載っていません。スマホのアプリやSNS登録、使い方、料金プラン等、何一つ既存の辞書の情報では役に立たないのが現状です。例:タップする、ガバナンス、Wifi, SNS, IPO, ETFとかを下記の辞書で調べてみましょう。普通にビジネスマンや我々の世代が日常で使う言葉が載っていません。)事実、辞書の編集者のプロフィールを確認すると、全くといっていいほど、IT・ビジネス関連、金融、理系の専門家がいないのが現状です。(これは英語の辞書でもよく言われることですが)本ブログでは、辞書で単語を見つける確率を増やすためにも、日本の辞書アプリの他、先程の記事で紹介した英中・中英辞典をインストールし、各オプションを購入することをお奨めしております。マニアックな単語も、相当高い確率で、検索出来るのが分かると思います。
※その他、本ブログでは中国語学習を始める方には、ぶっちゃけ神速中国語講座(文法や発音の説明もしっかりしています。)を推奨しております。今までにない観点で日本語の特徴を捉えた上で、開発された中国語教材です。ご購入されない方であっても一読の価値はあると思いますので、本ブログの解説(学習効果が高いおすすめ中国語教材ランキング:評判の教材を徹底比較!初級・中級者篇)と併せて確認することをお奨めいたします。