
若年層の幸福度と給料が低すぎる日本で消耗するより、海外で見つける自分らしい生き方
この記事にたどり着いた方は、多かれ少なかれ
自分は不幸だ!
日本は生きにくい!
人生消化試合、何かしたくても何となく行動に移せない…
・・・と現状に不満があるのは分かっているのに、言葉にできない漠然とした焦りや不安を抱えている人だと思います。
- 同調圧力が激しい=日本人は「他人が自分の行動を批判するということを強く意識する」
- 国民の負担が大きい=75%以上の人が平均未満の年収、収入のほぼ半額が税金・社会保障へと上納される
- 将来に希望を持てない=経済成長が長く停滞し、結婚も困難
25歳の若者にこそ、中国転職がオススメな理由
このシリーズ「中国現地採用で人生をやり直す」では、現地採用で人生を変えた若きパイオニア達の経験をシェアして頂き、皆様のモチベーションアップ、情報共有、そして新たなライフステージへの進軍!!のサポートをしていきたいと思います!!
第1回は、蘇州のホテル業界勤務のS.Mさんの体験談です!!(*^^*)今回のキーワードは・・・
モヤモヤと現状維持を選択するより、後悔の無い人生へ一歩踏み出すチャレンジを
中国語を学んだきっかけ
私は小さい頃から、好奇心が旺盛で英語などの語学や異文化に興味があり、その国の空気感や実際に現地で生活している人たちとの交流がとても好きでした。そうした性格も相まって、中学生の時にアメリカのカルフォルニアに語学留学しました。
ホームステイ先のホストファミリーがたまたま中国人で、その頃日中関係が冷え込んでいた時期でもあり、受け入れてもらえるか不安もありましたが、一緒に暮らしてみるととても温かい人たちでいつも親切に接してくれました。
当時(2015年)、日本のマスコミやメディアでは日中関係があまり良くないと頻繫に報道しており、多少の不安は感じていましたが、その一方で日本の漫画やアニメが中国でも絶大な人気があるのも事実であり、両国にとって経済、ビジネス、エンタメ等の分野で絶対に切り離すことのできない関係であるというのも理解していました。
このカリフォルニア留学を通じて、中国という国と中国語に徐々に興味が沸き、大学では中国語を専攻することにしました。
留学したきっかけ
私は上記のような性格から、「中国語を学ぶと決めたからには、その土地に実際に足を運んで生活する経験は必須だ」と強く意識していました。
そういった考えから、大学選択にあたっては以下の条件を重視しました。
- 留学支援がしっかりしている
- エアラインに関して知識を学べる環境がある(当時とても興味があった)
大学3年時には交換留学として提携があった西安に行き先を決め、1年の留学生活をスタートしました。
1年限定だったこと、授業カリキュラムやテストの合格基準が厳しかったことから、オンとオフのけじめをつけて勉強でき、しっかりと楽しみつつ最後はしっかりと単位をとって帰国しました(笑)

(西安・鍾楼)
留学生活の様子、経験
楽しかったこと
留学した際に意外だと思ったのは、当時ヨーロッパから来ている学生も少なくなかったことです。中国のみならず、フランスやドイツ、アルゼンチンの友人とホームパーティーをしたりお互いの国の政治や文化について話したり、とてもいい経験をしたと思います。


(ホームパーティーの思い出)
留学生の友人で集まってチベットに旅行に行き、中国の中でもまた違う文化があることを知るきっかけになったり、国慶節の時期に人が込み合うなかでもみくちゃにされた四川旅行など、座学だけでは得ることができない貴重な体験がたくさんできました。






(各地を旅行した思い出)
留学中のモチベーション維持の意味合いを込めて、自身に課した目標であったHSK5級・HSKK中級の取得もしっかりと果たして帰国できたのは自身にとってのいい糧になったと思います。また留学を通しての友人は今でもたまに近況報告をしあったり、お互いの国に遊びに行ったりと繋がっています。
辛かったこと
特にこれが辛いというのはなかったですが、留学までの2年間は日本の大学で中国語の基礎を学んでいたこともあり、簡単なやり取りは問題ないだろう、と思っていました。
しかし、中国に渡って最初の2か月は耳が慣れず、初日のクラスオリエンテーションの時点で泣きそうになっていました(笑)
最初の方は授業でも先生が何を言っているのか理解できず、食堂でも注文ができずメニューを適当に指さしたり、とても歯がゆい思いをしました。

(イメージ図:AIで作成)
しっかりと予習をして行ったつもりでしたが、その土地に飛び込まないとやはり分からないこともあるんだな、と痛感することも多かったです。
一旦、日系で就職(3年ほど)
留学後は普通の日本人と同じように日本で就職活動をして就職先を決めました。
大学での多くの学びの中で、中国語のみならず、日本の強みでもある“おもてなし”の文化を再認識しました。中国で一年間を過ごし、おもてなしという文化の素晴らしさを痛感したのも事実です。将来はホスピタリティ業で経験を積み、最終的にはホテル運営に関わっていきたいという思いが強くなり、ホテル業界に就職を決めました。

同時に、この時の私はまだ大多数の人達と同じように「まずは新卒で入社した企業で腰を据えて働きたい」「他人と違う道を進むのは怖い」「20代で貴重な日本での新卒キャリアを捨ててまでワガママに生きることは良くないことじゃないのか?」という人並みな気持ちもあり、何かアクションを起こすことを躊躇していました。
コロナ禍~ビザ手続き、渡航
最初のホテルに入社してから2年間は、フロント、レストラン、厨房と客室清掃など、様々な業務を経験しました。3年目からは、メイン配属でレストランマネージャーを任されるようになりました。
コロナ前は朝食だけで1日に700名のお客様が来店され、冬の時期は約8割が中国からのお客様という、大忙しのジャンボレストランでした。

慌ただしくもそれなりに充実した日々を過ごしてきましたが、自分の中で徐々に「せっかく2回も留学をしたのにずっと日本でくすぶり続けている」と、どこか物足りなさを感じてくるようになりました。
確かに私は西安まで行って人と違う経験をしてきた、でもそれを活かすチャンスが思ったほどなく、何より海外留学という自身の努力が日本国内では自身の望んだ形で評価されていないと感じることが増えていったのです。その時の自身の自己肯定感の低さは、今から思うと相当深いものでした。

そんな中であの新型コロナウィルスが流行し、自分自身と真剣に向き合う時間ができたのです。私はこの時に「自分が本当にやりたいのは海外で自分の力を試すことではないか?」と本音を引き出すことになったのです。
こうして、今までなかなか踏み出せなかった海外転職を本格的に進めていくことにしました。
転職活動では、メインのホテル業界という軸はぶらさず、条件の合うホテルを探していました。私の場合は中国に限定せず、世界中のホテル求人を色々と候補に挙げていきました。応募した某日系のホテル会社から、中国での新規開業ホテルがあるというお話を頂き、リモート面接をして色々とお話を進めていくうちに「この会社と出会えたのは運命に違いない!」と思い、お声をかけていただいた中国のホテルへの現地就職を決めました。

コロナや政治情勢によってコロコロと変わる規定や手続きの進捗状況にヤキモキすることもありましたが、粘り強く半年ほどの時間をかけて遂にZビザが発行されたときは、ワクワクする気持ちと同時に「無事にビザが取れて安心だ…」という安堵の気持ちが入り混じっていたことは今となっては懐かしいです!(^^)!
こうして2023年4月に、無事中国へ渡航することになりました。

中国現地で働く
8年ぶりの中国の第一印象は「何でもスマホ1台で済ませる便利な時代になったな~(´・ω・)」でした。皆さんもニュースやメディアで中国の先進的なスマート化についてよく耳にすると思いますが、ちょっと昔の中国を見た後で今の中国に接すると、そのスピード感に驚きを隠せませんでした。
さて、いよいよ現地で仕事だ!となった時、ほぼ全員中国人スタッフという新しい職場環境の中、毎日オール中国語という環境に慣れるまでは少し苦労しましたが、数か月もすると中国人スタッフにも堂々と自分の意見を伝えることも当たり前にできるようになりました💦

(中国人スタッフは気が強い?そんな環境で渡り合えるのは素晴らしいですね!(^^)!)
接客業・サービス業であるため、皆さんのご想像の通り、毎日楽しいことばかり!では無く、お客様から理不尽なクレームをつけられたり、日本人とは全く異なる中国人の考え方の癖に振り回されたりと、正直辛いなあ…と思うこともたくさんあります。
しかし、辛い反面現地就職の日本人でなければ出来ないことをしているため、その分学びも多く日本のホテルにいたら絶対に出来なかった経験も数多くしています。
以下、現地就職だからこそ出来たことについてまとめてみました👇
- 取締役やVIPのお客様を直接アテンドできる
- 20代から土地開発や投資計画に参与できる
- 業界や国籍を跨いで様々な人と知り合い、会社以外にも独自で人脈や見識を自由に開拓できる
取締役やVIPのお客様を直接アテンドできる
私のいる地域は、日系企業が多く立ち並ぶエリアにあり、日系のホテルであることから当然日本からの出張者様(取締役・役員クラスやVIPのお客様)が数多く宿泊・滞在されます。
20代の若い日本人ホテルマンが日本のホテルにいても、そうした方々のアテンドはより年長のスタッフが担当することになり、接する機会は殆どありません。しかし9割以上が中国人スタッフの現地法人の場合、中には日本語が流暢でないスタッフもおり、どうしても日本人がアテンドをした方が何かと便利なことも数多くあります。
※参考【日系企業中国支社の昔と今】👇



出張者様の多くは海外そのものが初めてで不安な気持ちを抱えている中、日本人という身分を存分に活用してVIPのお客様と身近に接するお仕事ができるのは、海外にいるからこそ希少性があるのだと実感できます。

(イメージ図:AIで作成)
「慣れない外国で日本人のスタッフに話しかけて頂きホッとしました。」「貴方がいたから安心できた、また来年になったら利用させて頂きます。」等のお声を頂いた時が、このお仕事で一番やりがいを感じる時だと自信を持って言えますね(≧▽≦)。
20代から土地開発や投資計画に参与できる
ホテル会社の仕事は、所謂接客やアテンド、ルームサービスやベッドメイキング以外にも、地方政府や建設会社等と共同で土地開発や投資計画に参与するのも重要な事業の1つです。
外資のホテルが建つエリアには、それに伴って他業界の外資企業(製造業、化学業ほか)が進出したり、市民の生活環境をより良くするためにショッピングモールや観光地が整備されたりしますが、ホテル会社もそうした土地開発に参与して立地を考えたり、増設・移動の検討といった地方政府のインフラ事業で重要な役割を果たします。
こうした政府や建築会社との意見交換会や会議に、現地採用の日本人が通訳兼秘書として総経理に付き従うケースが数多くあります。

(イメージ図:AIで作成)
業界や国籍を跨いで様々な人と知り合い、会社以外にも独自で人脈や見識を開拓できる
接客業は肉体労働やシフト制出勤、長時間労働といった辛いこともありますが、ホテル業界は国籍や業界、役職等の様々な社会的背景を持った方々と日々接することがお仕事です。
上記のようなVIPのアテンドをする場合、緊急時の連絡等も当然自身の担当職責となるため、日本企業の若手社員という身分ではまず知り合うことが不可能な方とも名刺交換をしたり、仕事での関係が深まるうちにプライベートでも立場を越えた交友関係を築くこともできます。
現地スタッフと同じように働くということは、当然日本人上司が直接接さないであろう中国人の顧客とも深く接することになるので、気がつくと自身だけで人脈や見識を開拓できてた!なんてことも今ではザラになりました!(^^)!
特にコロナ以降、日系企業全体で駐在員派遣を減らすことが課題となっていますが、日本人駐在員にとってはいかに現地化しようとも、ローカルスタッフとのコミュニケーションは語学以外にも文化や商習慣、大企業に長く在籍してた故に無意識に考え方が会社のしがらみに凝り固まっていたりと、目に見えない課題がたくさん存在します。

※参考【在中日系企業の悩み】
そこで、私は日本語・中国語・英語の3か国語を話せる現地採用の日本人社員という立場から【日本人】【ローカルスタッフ】の両方のキャラクターを使い分けることを意識してきました。
その結果、会社からも「若いのに頑張ってるね!」と徐々に会社でもスタッフ管理のようなお仕事を任せてもらえたり、何よりも年功序列と縁遠い空間にいることから、達成感と自己肯定感が爆上がりしました(≧▽≦)
今年からはまた別の部署へ移動しました。仕事として中国語を使うにはまだまだのレベルだなと日々痛感しながらも現地スタッフの助けを借りながら、日々新しい仕事にチャレンジし続けています。
現状はこんな感じです!(現地採用が、日本就職と比べて良いところ)
では、皆さんが一番気になる現地採用の待遇や福利厚生等について少しだけお話します!勿論、会社や地域によって色々異なる部分もあるかと思うので、あくまで一例だと思って見て頂ければ幸いです。
給与体系、税金控除のシステム
- 現地採用なので中国側オーナーから全額人民元で現地の銀行に支払われます。中国の現地採用の給与は月給ベースで新卒の日本人よりも約5~8万円、年収ベースでほど高いです。
- 税金は外国人のため会社負担です。(中国で所得税は労使折半でなく、労:使=1:3が一般的です)
- ホテル業界では住宅手当や寮がしっかり完備されているので、住環境で困ることはありません。(ここは日本と同じかも?)
- ビザ更新手続きや毎年の健康診断なども基本的に会社が手続きをサポートしてくれます。
- 中国では食品、光熱費、タクシー等の移動手段もそこまで高額ではないので、日々の出費は日本にいた頃より抑えられているかな、と思います。(2025年現在)
※参考:中国のタクシー初乗り運賃はおよそ15元(約310円)【但し上海や北京のような大都市はこれよりも高い】
まず、何よりも日本よりも手取りが増えたことはストレートに嬉しいです。
日本では35歳を過ぎても手取りがなかなか上がらず物価高で苦しい生活をしていくという現実もありますが、中国では少し工夫さえすれば水道光熱費や食費を日本の7~8割くらいで抑えて生活できるので、思ったよりも貯金がしやすいという利点があります。
特徴、福利厚生
現地作用の日本人の特徴として、私は日系企業に所属しているためか、一時帰国の手当や食事手当などは福利厚生の範囲内でしっかりと保証されます。(ローカル企業ではこれがない場合がある)
私は転職を経て現地採用になったので、入社前にしっかりと会社側と話し合い、条件や保障を確認しました。
普通、日本国内で就活をする際は給与待遇や福利厚生について聞くことは気が引けるものですが、海外で生活する場合は入社後のギャップがあまりにも大きすぎると転職やキャリアチェンジが普通に日本で就職するよりも困難であるため、ここは慎重にかつ堂々と聞いて会社とすり合わせをした上で入社を決意した方が良いと思います。
最後にアドバイス
留学、就職、転職を問わず、単身海外でチャレンジをすることはとても勇気がいるものだと思います。
私自身も他の友人や日本でキャリアを積んでいる友人をみて、これでいいのかと不安になることもありました。

(他人と違う人生を歩むのは、誰でも怖い)
今この文章を読まれている方は、ご自身の人生に相当悩まれているかと思います。私は20代で現地採用へと進みましたが、もしかしたら貴方は私よりも年上かもしれません。
今すぐ焦って海外へ飛ぶ必要はないかもしれないですが、海外へのチャレンジや転職、留学に少しでも興味があるのであれば、その最終目標値に向かって少しずつでも歩みを進めることが後の自分にとって大きな支えとなることは間違いありません。
ただ1つだけ私が皆さんに送りたい言葉があります。
私がコロナ禍の間にちゃんと自身の気持ちに向き合いアクションを起こさなければ、今もまだ日本で人目を気にしてモヤモヤしながら貴重な20代を消化不良で過ごすつまらない人生を歩んでいたかもしれない。
そんな人生は安定じゃない、緩やかな死だ。
語学が不安なら不安なりに、お金が足りないならお金が足りないなりに、今すぐできる小さな事から積み重ねて自分の目指すゴールに向けて進むことが大事だと思います。
私の現地採用体験談が、皆さんが一歩踏み出すきっかけになれば何よりです。この文章を読まれた方がより良い人生を歩めるよう、遠くから祈っています(≧▽≦)
