コロナウィルス(COVID‐19)冠状病毒”guānzhuàng bìngdúを起因とする新型肺炎の蔓延が余談を許さぬ状況
新型肺炎の流行が止まることを知らず、日本の感染者数も大分増えてくる事態にまでなって来ました。日本側からマスクを送付していて感謝はされているものの、日本国内においても足りない状況が生じているようです。(※これについては24時間の増産体制にありマスク不足が解消する見込みとの官邸からのコメントは発表されていますが)特効薬も存在しないため、病気自体は当人の免疫によって何とかするしかないのが現状です。(中国では日本のアビガン;エボラでも活躍した抗ウイルス薬ファビラピルを含めた新型肺炎に対する臨床試験が行われているようです)しかしながら、漢字文化圏でもある日本人である我々が折角中国語を勉強している以上、可能な限り情報を収集することも、自分の身を守り、人の役に立つ一助になるかもしれません。
ではいくつか見ていきましょう。現在中国ではマスクをしないことは違法ですが、かなり強引というか、もう呼びかけのレベルを超えた凄いスローガンのオンパレードで、それが中国のネット上でも話題になっているようです。
中国ではマスクを着用させるためのスローガンが話題(記事は末尾に貼付しているのでそちらも参照)
口罩 标语でWeiboを検索した結果
不戴口罩试试就去世
bù dài kǒuzhào shì shì jiù qùshì
マスクをしないようなことをあなたがしてみれば、してみてすぐにあの世行き
戴口罩总比带呼吸机好 躺家里总比躺ICU强
dài kǒuzhào zǒng bǐ dài hūxī jī hǎo tǎng jiālǐ zǒng bǐ tǎng ICU qiáng
マスクをすることは、呼吸器を付けることよりずっとまし、家で横になるのはICUで横たわるよりずっとよい
今天走亲访友 明年家中剩狗
jīntiān zǒu qīn fǎng yǒu míngnián jiā zhōng shèng gǒu
今日親戚を訪ねれば、来年は家に一人残された犬となる
一人睡觉全家光荣 全家睡觉精忠报国
yī rén shuìjiào quánjiā guāngróng quánjiā shuìjiào jīngzhōng bàoguó
一人で寝ることは家全体の光栄、家全体が寝ることは国家への忠誠(「精忠报国」は国に対する強い忠誠心の意味)
出门打断腿 还嘴打掉牙
chūmén dǎduàn tuǐ hái zuǐ dǎdiào ya
外に出たら足を切って、口もぶっ叩いて歯を抜くぞ
一人出门,全村咔嚓
yī rén chūmén , quáncūn kāchā
一人で外出すると、全ての村がカチャ!(カチャは刀で切ったり、割れたりする時の音だから打ち首!叩き殺す!みたいなニュアンス。中国語のオノマトペについては本ブログの別ページで取上げておりますので、ご参照下さい。)こちらはTwitterから。
出典:ツイッター
中国で日本からの支援物質に書かれた漢詩が話題(記事は末尾に貼付しているのでそちらを参照)
山川異域 風月同天 寄諸仏子 共結来縁
さんせんいきをことにすれども
ふうげつてんをおなじうす
これをぶっしによす
ともにらいえんをむすばん
※大意は「今あなたが見ている山川のある場所は異なっていても、風月はどこにいても変わることはない。仏教を信じるあなたに送る。共に来て縁を結ぼうではないか」といったところです。
こちらは、以下AFPの記事に解説が出ております。
「日本の長屋王が中国・唐代の高僧に送った1000着の袈裟(けさ)の縁に「山川異域 風月同天 寄諸仏子 共結来縁」(別の場所に暮らしていても、自然の風物はつながっている。この袈裟を仏弟子に喜捨し、共に来世での縁を結ぼう)と刺しゅうされていた。この偈は『全唐詩』第732巻に「繍袈裟衣縁」という題で収録され、高僧・鑑真を感動させたと伝えられている。」
出典:AFP 2020年2月12日 20:21
挺住武汉
tǐngzhù wǔhàn
こちらは、大阪の商店街で掲げられた応援メッセージ「武漢頑張れ」です。「加油」が一般的なのかもしれませんが、災害の時に使われるもので持ちこたえて、頑張っての意味です。中英辞典(ABC)を調べると英語では, Sustain, Hold outといった意味になることが分かります。
日本からの支援物資に書かれた文字に「恥ずかしく」なる中国ネットユーザー
マスクを着用させるための中国各地のスローガンが話題―中国ネット
2020年2月12日、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)で、新型コロナウイルスによる肺炎などの感染症「COVID‐19」の予防のために、マスク着用を啓発するための各地のスローガンの画像が話題を集めている。
中国版ツイッター・微博(ウェイボー)のあるアカウントが「実用的抗疫標語」と題したハッシュタグとコメントを付けて、中国語で発音の韻を踏んでいる「不戴口罩?試試、試試就逝世(マスクなしを試してみろ、試したらあの世行き)」と書かれたスローガンの横断幕の画像を紹介すると、他のユーザーからも各地の横断幕の画像が多数投稿された。
投稿された「COVID‐19」対策のスローガンの画像には「マスクなしで外出する、そんなやつは人でなし」「マスクを着けなければ、ウイルスが大笑い」「外出時にはマスクを忘れずに、でないと麻雀で大負けします」「マスクを着ける方が呼吸器よりいい、家で横になる方がICU(集中治療室)よりまし」「マスクか呼吸器か、二つに一つ」など、マスク着用を啓発するもののほか、「食事に野生の味をまぜるな、来年の運気が倍以上に良くなる」「今日野生動物の肉を食べたら、明日は地獄行き」などのように、今回の感染拡大の発端となった野生動物の肉への警戒感を訴えるものや、「年金があと何年もらえるかは、あなたの外出回数で決まる」「今日親戚や友人を訪ねたら、来年には犬しか残ってないだろう」「外で集まるのは恥知らず、麻雀を打つのは命知らず」などのように、外出や集合を控えるよう警告するものもあった。
これらの画像を紹介するツイートに対し、他のネットユーザーからは、「笑った」「文学のセンスがある」「ダジャレを生活で実践してる」「うちの実家のもまあまあだよ」「中国の言語文化は奥が深い」「朋ありて遠方より来たる、必ずこれを誅する」「今集まるのは『鴻門の会(※紀元前206年に楚の項羽と漢の劉邦が秦の都の郊外で会見した故事)』に行くようなものだ」「今日あいさつに行けば、明日はお墓参りになる」などのコメントが寄せられている。
中国紙 1面トップで「武漢を応援する日本」
病室のベッドに横たわっているのは「中国」で、そのすぐ横で「日本」が見守っています。駆け付けた他の国々はすべて部屋の外からのぞいています。こちらは中国のネット上で話題になっているイラストです。また、京都の舞鶴市からの支援物資に書かれたメッセージにも注目が集まっています。漢詩を引用したもので「中国人の我々よりよく知っている」などと驚きの声も上がっています。
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