やはり語学は必須!中国のスタートアップ企業と日本企業の接触をサポートする仕事、中国語ができる日本人が少なすぎる!!
このシリーズ「私の中国留学体験記」では、中国留学によってステップアップ、または新しいステージに立っていく人達の経験をシェアして頂き、皆様のモチベーションアップ、情報共有、そして新たなライフステージへの進軍!!のサポートをしていきたいと思います!!
第6回は、上海のコンサルティング企業勤務のI.Rさんの体験談です!!(*^^*)今回のキーワードは・・・
環境や年齢を言い訳に諦めない、挑戦する気持ちがあれば、どんな状況でも道は開ける
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I.Rさん
1997年生まれ、28歳。福岡県生まれ。
中国に興味を持ったきっかけ(家庭環境、学生時代、専攻、交友関係など)
私の母は北京出身で、私は小さい頃から日本と中国、両方の文化に触れて育ちました。
とはいえ、育ちはずっと福岡で、中国語を少し話せる程度であり、中国文化を深く理解していたわけではありませんでした。そんな中学2年生の時、中国・北京のインターナショナルスクールに1年間留学しました。
寮生活の中で、世界各国から集まった同級生と共に過ごし、中国語を学びながら異文化理解を深めることができました。13歳という多感な時期に、海外の自由な価値観に触れたことは、私にとって大きな衝撃でした。

日本の厳しい校則に息苦しさを感じていた私にとって、海外の同年代の柔軟な考え方はとても魅力的で、「世界はこんなに広いんだ」と感じた瞬間でした。
また、自分のルーツの一部に中国があることから、より深く理解したいという思いが芽生えました。
ハーフとして、2つの文化を理解している自分だからこそ、日中の架け橋になれるのではないかと考えたのが、中国への興味の原点です。
留学を決めたきっかけ、中国を選んだ理由
北京の大学院に留学したのは24歳の時です。
本来は大学卒業後すぐに留学する予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で延期となり、その間は中国語と英語の語学力を活かすためにホテルのフロントスタッフとして2年間勤務していました。

仕事の傍ら、中国政府奨学金の取得を目指してHSKの勉強や志望動機書の作成、教授の推薦状準備などに励みました。
留学を決めた理由の一つは、13歳のときに学んだ中国語をさらに活かしたいという思いです。
大学院では専門的でビジネスにも通用する中国語を身につけたいと感じていました。
また、社会人として成長した今なら、以前とは違った視点で中国文化や多国籍の友人たちとの交流を深められると考えました。
英語圏への留学も考えましたが、貿易が盛んな中国では英語を話す外国人も多く、中国語と英語を同時に伸ばせる点も魅力でした。

英語圏留学を選ぶ日本人は多い一方、中国留学を選ぶ人はまだ少なく、中国語人材の需要は今後ますます高まると感じていました。
日本文化を理解する自分が中国語を生かして日本企業の役に立つためには、中国留学が最も適していると考えました。
留学先と専攻、奨学金制度について
私が進学したのは、北京にある対外経済貿易大学(UIBE)です。
経済・貿易分野に強く、中国でも「211工程(中国の“上位大学層”の標準ライン)」大学に指定される名門校の一つです。

私が在籍していた対外経済貿易大学は、全校生徒が約16,000人、そのうち留学生は162カ国から3,300名以上が学ぶ国際的な環境でした。
日本人学生は全体でも数十人ほどで、同年代の学生に限ると20人にも満たない状況でした。そのような日本人が少ない環境でこそ語学力を最大限に伸ばせると考え、この大学を選びました。
私は、中国政府奨学金を得て対外経済貿易大学の大学院に進学しました。
この奨学金は学費・寮費・生活費が全て支給される制度で、経済的な負担を気にせず学問に専念できたことは大きな支えとなりました。
取得にはHSKの語学力、大学時代の成績、教授からの推薦状、学習計画書、そして最終面接では「日中の架け橋としてどう貢献できるか」を具体的に説明する必要がありました。
厳しい選考であり、努力の末に掴んだ機会でした。この奨学金のおかげで留学を実現することができました。心から感謝しています。
入学当時は、将来は商社などで貿易関連の仕事に携わりたいと考えており、経済・貿易を専門的に学べることが魅力でした。また、進学前にこの大学の卒業生でコンサルタントとして活躍している方のブログを読み、直接アドバイスをいただいたことも進学のきっかけです。
その方のように国際的に活躍する姿に憧れ、自分もそうなりたいと強く思いました。
対外経済貿易大学には世界各国からの留学生が在籍しており、アジア、ヨーロッパ、南米、アフリカなど多様な文化が集まる国際的なキャンパスでした。
私は国際関係学院を専攻し、中国人学生とともに専門授業を受け、クラスに留学生はたった9人ほど。
最初は専門用語も多く、授業についていくのが大変でしたが、中国人のクラスメイトたちは本当に優しくて、授業後に分からなかったところを丁寧に教えてくれました。最終的には論文を中国語で執筆しました。

休日には中国人クラスメイトたちと一緒に本場の中国料理を食べに行ったり、いろんな話をしたり。そんな日々を重ねるうちに、自然と日常会話の中国語のレベルもどんどん上がっていきました。振り返ると、この2年間で自分でも驚くほど成長できたと思います。

ルームメイトは、1年目がアルゼンチン出身の語学生で、彼女からはマテ茶の淹れ方を教えてもらったり、寝る前に南米の歴史や経済について話を聞かせてもらったりしました。
2年目はインド出身の予科生で、私より6歳年下でした。彼女は中国語が全く話せない状態でスタートし、最初は悩むことも多かったのですが、驚くほど早く語学力を伸ばし、最終的には日常会話ができるようになりました。
一年でここまで語学力が伸びる環境のすごさに、私は驚きと尊敬の気持ちを抱きました。
ルームメイトと過ごす日々は文化の違いを日常的に感じる刺激的な生活でした。
授業以外の活動
大学院1年目は授業に追いつくのに精一杯でした。
授業以外の活動としては、多国籍の友人を作ることを心がけました。日本人が少ない中で仲間と協力して成果を出せたことは、大きな自信になりました。

また、就職活動の時期でもあり、日本に帰国するか、中国で働くかを真剣に考えた末、中国に残る決断をしました。
中国に残ろうと決意したのは、2年間の留学を通じて、中国の経済成長の速さや最先端技術、便利な生活環境に強く感銘を受けたからです。
この環境での経験を活かし、中国のことをあまり知らない日本の方々に情報を発信できるのではないかと感じ、残ることに意義があると思いました。
特に、中国のAIやロボット技術には驚かされました。ホテルで注文したデリバリーフードをロボットが配達してくれたり、無人自動車がすでに公道を走っていたりする光景です。
こうした最先端の技術や社会の動きを、日本の方々に発信していくことは非常に重要だと考えたからです。
卒業後の進路・夢や目標
私の夢は、語学力と文化理解を生かし、日本と中国をつなぐ架け橋として社会に貢献することです。
多くの日本人留学生が帰国を選ぶ中、私は現地での経験をさらに深めるため、中国に残って就職することを決意しました。
現地で新卒として働くことで、語学力の維持だけでなく、実践的なビジネススキルも磨けると感じたからです。

将来的には、自分の留学・就職経験をもとに、中国留学や現地就職を目指す方々のサポートができるような活動をしたいと考えています。中国留学に関する日本語の情報はまだ少ないため、自分の経験を発信し、誰かの力になれたら嬉しいです。
また、出身地の福岡は上海とも近く、貿易を通じた交流も盛んです。いずれは、福岡と上海をつなぐ人材として地域経済の発展に貢献したいと思っています。中国のAIや経済発展のスピードを目の当たりにし、その技術を福岡のまちづくりにも活かせるのではないかと感じています。
現在の仕事について
現在は、上海にオフィスを構える日系コンサルティング会社に勤務しています。
中国の最先端AI技術や業界動向を分析したり、日中企業間の交流イベントを企画したりしています。業務では中国語を使う機会が多く、言語の壁を感じることもありますが、留学で培ったスキルが大きな支えとなっています。
また、入社後すぐに、上海で開催された「世界人工知能大会(WAIC)」に参加させていただきました。WAICは、中国最大級のAIとロボティクスの展示会であり、世界的にも注目されるイベントです。
2025年の開催では、展示面積が7万平方メートル以上、800社以上の企業が参加し、90種類以上のAIロボットが一堂に会するなど、規模と内容ともに非常に充実していました。


このような最先端の技術を学べる展示会に参加できたことは、非常に貴重な経験でした。また、展示されている中国のスタートアップ企業を、日本の大手企業に紹介する業務も担当し、両国の技術交流の架け橋となることの重要性を実感しました。
中国の技術応用は、中国政府のバックアップもあり、日本と比較して非常に成長が早いと感じます。
一方で、日本はスピードこそ遅いものの、品質管理や製品のクオリティにおいて優れています。
この両国の強みを組み合わせることで、より優れたイノベーションを生み出すことが可能だと確信しています。
このように中国の技術・経済の発展スピードを日々肌で感じながら、現地で働くことで視野がさらに広がっています。大学院での経験が、今の仕事に直結していると強く実感しています。
留学を考えている方へメッセージ
私が留学を決めたのは、コロナ禍の真っ只中でした。渡航できずに2年間足止めされた時期もありましたが、その間、ホテルのフロントで多国籍のお客様と関わる中で、接客マナーや言葉遣いなど社会人として大切なスキルを身につけることができました。
私の家庭環境では、奨学金がなければ留学は実現できませんでした。だからこそ、「環境や年齢を理由に諦めないこと」を伝えたいです。挑戦する気持ちがあれば、どんな状況でも道は開けます。知識を増やせば視野が広がり、新しい出会いや成長の機会も訪れます。壁にぶつかったときこそ、自分を成長させるチャンスです。
海外に興味を持つすべての皆さんが、一歩を踏み出し、自分の世界を広げていけることを心から応援しています!!
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