理系は専門性と英語が必須!!理系の方は、特に英語もしっかり勉強することが高得点への近道
前回は試験概要と文系試験を分析しました。文系試験はほぼ「基礎学力」の確認試験、ビビるほどの高難度ではありませんでした。
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では理系はいかがでしょう?今回はもっと気になる理系問題について見ていきましょう!!
理系中国語:HSK5級+専門分野の知識が勝負を分ける
文系中国語と比べて、理系中国語は名前の通り「理系生徒向け」の中国語試験であり、一般的な語学力だけでなく、「学術用語・科学知識を中国語で理解する力」が問われています。
結論から申し上げますと、言語レベルとしては HSK 5 級相当ですが、専門語彙の知識が必要なため、理系バックグラウンドがないと難しく感じる箇所があります。
| 問題タイプ | レベル | 傾向・特徴 |
| 基礎言語 | HSK4~5級 | 発音、語義、類義語、文法 |
| 理科用語 | HSK5級 | 物理・化学・数学用語の穴埋め。密度、浮力、電圧、電流、慣性、化学反応など、高校理科の用語知識が必要 |
| 読解一般 | HSK5級 | 就職面接、運動習慣。HSK5級レベルの読解・論理理解 |
| 読解科学 | HSK6級~学術レベル | 「熱伝導」「対流」「放射」「ステファン – ボルツマンの法則」など専門的な説明読解 |
基礎言語問題は日常会話レベルですが、理科用語の穴埋めでは、「密度」「浮力」「電圧」「電流」「慣性」といった高校理科の用語知識が必要です。


読解問題も特徴的です。就職面接や運動習慣に関する一般的な読解に加え、氷の密度や熱力学(抱き合うと暖かい理由)に関する科学読解が出題されました。
後者は「熱伝導」「対流」「放射」「ステファン–ボルツマンの法則」など、専門的な説明読解が必要で、HSK6級〜学術中国語レベルに達しています。

しかし所詮は語学試験、学術論文ほどのクリエイティビティかつ先進的な内容の出題は有り得ず、よく目を通してみればどれも中高生レベルで覚える内容なので、読み進めるほどにホッと安心できるとも言えます。
逆に言えば、理系学生としての基礎知識があれば用語の意味が推測しやすいため、中国語力がやや劣っていても正解できる可能性があります。
総合的に見て、理系中国語は文系と比べて専門分野の内容に偏っているとはいえ、理系としての基礎を把握しておけば決して恐れるような内容ではありません。
日頃から高校科学・物理の内容について中国語で読み・書き・理解・話すの練習を積み重ねましょう。例えば、「熱伝導」「対流」などについてHSK4~5級レベルの中国語で他人に説明できるまでになれば、もう勝ったも同然です!
理系数学:理学・工学系学部を専攻するなら必須、言語が変わっても基礎は変わらず
結論から申し上げますと、この数学試験は「理系数学(Science Stream Mathematics)」として適切な内容で構成されています。以前分析した「理系中国語」と同様に、大学で理学・工学系学部を専攻するための基礎学力を問う試験と言えます。
| 分野 | 具体的な出題内容 | 傾向・特徴 |
| 複素数 | 複素数方程式、虚数単位 | 基本性質と計算ルール |
| ベクトル | 平面ベクトル、中点公式 | ベクトル演算と図形的意味(位置ベクトル) |
| 円錐曲線 | 放物線、楕円、双曲線 | 焦点・準線・離心率の公式を整理し、図を描く |
| 数列・極限 | 等差・等比、漸化式 | 漸化式の基本パターン(等差・等比型) |
| 三角関数 | 加法定理、誘導公式、方程式 | 単位円での符号確認と加法定理 |
| 確率・統計 | 確率計算、余事象 | 「少なくとも 1 つ」は余事象で解く方針を徹底 |
| 関数・方程式 | 二次関数、指数・対数、不等式 | 定義域・値域・単調性 |
| 図形と方程式 | 直線、円、距離、垂直条件 | 公式だけでなく、図示して条件を可視化 |
数学は、日本の教育課程で言えば「数学I・A・II・B」の範囲を広くカバーしています。
集合、二次不等式、図形と方程式、三角関数、数列、確率、ほか文系では出題されない数学Ⅲの複素数などが出題されます。
難問奇問はなく、公式や定義を正しく理解していれば解ける問題が中心です。
特筆すべきは、問題文が英語と中国語の併記になっている点です。「Hyperbola/双曲線」「Vector/向量」「Probability/概率」など、専門用語を両言語で理解しておくと、試験中に問題文を読み間違えるリスクを減らせます。


物理:大学で学ぶ前提知識の確認、標準的で素直な問題
物理は力学、電磁気、波動、熱力学など高校物理の基礎〜標準レベルです。
| 分野 | 出題内容 | 学習レベル |
| 力学 | 重力・摩擦力、フックの法則、運動方程式、運動量・エネルギー、円運動、放物運動 | 高校物理基礎 |
| 電磁学 | 電場・電位、クーロンの法則、回路・抵抗、磁場・アンペール力、電磁誘導 | 高校物理基礎~標準 |
| 波動・光学 | 屈折・反射、波の基本、単振動 | 高校物理基礎 |
| 熱力学 | 理想気体の状態方程式 | 高校物理基礎 |
| 実験・グラフ | x-t グラフ、F-t グラフ、複合運動 | 高校物理標準 |
最初は重力、摩擦力、運動方程式などの基礎問題が出題されます。

続いて、運動量エネルギーなどの標準的な図解問題が出題されます。

中盤に差し掛かると、波動・光学・熱力学の計算問題が出題されます。33問目から38問目までは、1枚の図を基準に理想気体の状態方程式の問題を解きます。
学校の定期テストのように、1問目の答えを用いて2問目、3問目…と続けて解いていく形式ですね。言語は違えどテストというのはどの国もやり方は同じですね。

終盤になると、F-t グラフのような実験・グラフを読み解く問題が出題されます。これまで出題された範囲の応用問題です。

総合的に見て、理系物理は力学、電磁学、波動、熱力学…と幅広い分野から出題されますが、いずれも問題文を見る限りはオーソドックスで複雑な前提条件が設定されることはないため、日本の大学入試共通テストで7~8割取れるレベルまで得意教科としておけば、CSCAでは十分満点を狙えるでしょう。
物理では計算スピードは勿論、実験問題を素早く読み解くためにはむしろ基礎となる中国語力を鍛えておくことも満点へと近づく手段の1つです。
化学:理系学部進学のための基礎学力を問う、標準的な問題
※化学は英語問題しか入手できなかったため、英語問題となります。
化学も物理と同様、基礎概念から酸化還元、溶液、有機化学、周期表などの高校卒業程度の基礎的な内容が出題されます。
| 分野 | 出題内容 | 学習レベル |
| 基礎概念 | 化学変化 vs 物理変化、純物質・混合物、電解質 | 高校化学基礎 |
| 物質・命名 | 化合物の命名、化学式・イオン式、同素体 | 高校化学基礎 |
| 酸化還元 | 酸化数の計算、酸化剤・還元剤 | 高校化学標準 |
| 溶液・濃度 | モル濃度計算、pH計算、溶解度・飽和溶液 | 高校化学標準 |
| 反応・平衡 | 反応速度、化学平衡・ルシャトリエの原理 | 高校化学標準 |
| 有機化学 | 有機化合物の命名・反応、官能基の性質 | 高校化学基礎~標準 |
| 無機・周期表 | 周期表の位置・原子半径、炎色反応 | 高校化学基礎 |
| 実験・分析 | イオンの検出、実験操作の妥当性 | 高校化学標準 |
まずは中学レベルの基礎となる化学反応や物質、電解質などについて解きます。
続いてモル計算、有機化合物の反応、周期表、ルシャトリエの原理などの問題が出題されます。

そしてイオン検出や応用問題となる実験操作の妥当性が出題されます。

総合的に見て、化学も物理と同様、基礎的な内容さえ把握しておけば満点を狙える可能性も高いでしょう。化学は元素記号や化学式など、中国語とは無関係な数式やアルファベットで覚えることもあり、それらを把握すれば中国語力が多少劣っていても答えが推測可能な場合も多いでしょう。
まとめ:CSCA理系試験は専門分野があれば中国語と無関係に推測できる、コツを掴めれば文系より簡単?
理系中国語は「言語力+理系専門知識」を、理系数学は「論理的思考+計算基礎力」を、理系物理と化学は「基礎力」を測っています。理系科目は総じて言語の違いを除けば日本の大学入試のそれよりも難度が低い基礎問題で対応可能な分、文系よりも難度が低いと言えるでしょう。
今回入手した問題は、あくまで一例ですが、傾向を把握する上で大きな手がかりとなりました。皆さんも、ぜひこの情報を参考に、早期から対策を開始してください。中国政府奨学金という素晴らしい機会を掴むために、必要な準備は今すぐ始められます。皆さんの合格を心から応援しています!








